case no.5

会社の負債で自宅にも差し押さえが

相談者について

年齢
63歳
家族構成
妻・長女
会社の負債
7.9億円
住宅ローン残高
3,800万円
毎月の住宅ローンの返済額
18万円

※年間の固定資産税含む

相談者

相談時の状況

Tさんは親の代から引き継いだ染色会社を経営していました。引き継いだ当初は景気もよく、年商6億円というときもありました。銀行も社屋を新しく建て替えるお金を都合するので、借りてほしいと懇願するほど。そうして15年前に社屋を立て直し、また、銀行の薦めで老後の財産として家賃収入がある、一棟マンションを融資利用し、購入。なにもかも順調な生活をおくっていました。しかし、コロナの影響で売上げは激減。取引き先の倒産や売掛金の未回収が重なり、資金繰りができなくなりました。銀行へ返済期日の延長を申し入れるも、「延長するには保証料が必要になる」と言われましたが、100万円以上の保証料を用意できるわけもなく、返済猶予ができませんでした。支払う目途がたたないまま5ヶ月が経過したころ、催告書が届きました。

相談内容

家を取られてしまうのだけは避けたい

銀行の担当者は「保証協会と相談してください、なお、社屋とマンションの競売が終わったあとは自宅も競売になります」と冷たく言われました。社屋とマンションは諦めるとしても、なんとか自宅だけは守りたい、その思いで所有しているマンションを管理する不動産会社へ相談しましたが、このような事情の不動産は扱えないと断られ、途方に暮れていたところ、融資先の一つである銀行担当者から佐川さんなら何とかしてくれるのではないかと言う紹介がありました。

嫁入りまえの長女がいるため「なんとか自宅だけは守りたい。どうすれば良いのかわからない」というTさんからの相談でした。

住宅ローンとキャッシング

佐川の提案

任意売却で自宅を守る

自宅にまで差押えがなされ、競売になるのはTさん個人が法人の連帯保証人だったためです。Tさんの会社が背負った借金は、社屋やマンションを売却しても完済できる額ではありません。従って競売で残った会社の負債はTさん個人名義の財産(自宅)にも差し押さえがなされ、最終的には競売で売られてしまうことになります。

あまりの事態に何も考えられない、というTさんに、佐川は社屋とマンションを任意売却し、できるだけ会社の負債を減らし、残った負債については借入先と話合い、月々無理のない返済額で合意してもらう。そうすることで自宅を競売にならないようにしましょう、と提案。先代から受け継いだ社屋や老後資金のために購入したマンションを手放さなければならない気持ちは痛いほどわかります。だからこそ、競売で手放すのではなく、最後は自分の意思で売却するという任意売却で、できるだけ高く、そして、愛着をもって使用してくれる買手を探しましょうと伝えると、Tさん家族は涙ながらに頷きました。

ご提案
結果

複数の借入先と交渉し、任意売却へ
自宅だけは最悪の状況(競売)をさける

Tさんの社屋には金融機関3社からの担保権が設定されており、また、税金未払いによる市税や税務署からの差押えがなされていました。社屋とマンションを競売ではなく、少しでも高く売却するためには任意売却しかありません。しかし、任意売却は、担保権を設定している全ての金融機関と差押えを付けている各所の合意がなければ他人に売却することはできません、つまり、売却価格の合意はもちろん、各所に売れた価格の配分金も納得してもらわなければなりません。競売手続きが進行する中、各所の合意と少しでも高く購入してくれる買手探しを早急にしなければならない状況でした。佐川はTさんとともに一社一社、借入先である金融機関を訪問。少しでも多くの返済をするには任意売却しかない、どうかこの価格で買手がついた際には任意売却を認めてほしいと伝えて回りました。その結果、全員の合意を得られ、販売を開始、約3ヶ月で好条件の買手を見つけることに成功。

社屋とマンションは競売で安い価格でタタキ売られるまえに、高い価格で売却。

相談者のその後

ご相談者のその後

自己破産しかないと諦めていましたが、借入先の担当者が佐川さんを紹介してくれたおかげで破産することなく、また、自宅も競売にならずに済みました。佐川さんは借入先との交渉や売却手続きの合間をぬって、少しでも条件のいい買手探しに奔走。また、任意売却しても残った負債についての返済方法なども私たち素人では考えもつかないようなアドバイスをいただき感謝しかありません。じつは、催告書が届いた当初、成人した子供たちに紹介された複数の不動産会社に相談したこともありました。しかし、どこの会社も「当社に依頼いただくと借入先には内緒のお金を捻出できますよ、当面の生活資金を用意しますよ」など、人をお金で釣るような話ばかりでした。そんなとき、借入先でもある銀行からの紹介の佐川さんは一切、そのような甘い提案はせず、私たちのような人を解決してきた事例を惜しみなく聞かせてくれ、また、できること、できないことをハッキリと媚びることなく伝えてくれたところが信頼できると感じました。事実、このように事例としてアンケートに答えさせていただけているのも、佐川さんに本当に感謝している誠意の表れです。

本当にありがとうございました。